2022年 社長年頭挨拶

2022年1月5日
積水化学工業株式会社
代表取締役社長 加藤 敬太


蓄えた力で一気に加速する年に


新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

昨年は新型コロナウイルスに加え、半導体不足・原材料高騰など新たな課題が目白押しとなりました。
積水化学グループはこれら目先の課題に対処するだけではなく、2030年の長期ビジョンにおいてイノベーションによる社会課題の解決への貢献により持続的に成長することを目指しています。
現在、地球温暖化による災害激甚化・2050年GHG排出ゼロ目標・自動車の電動化・5G/6Gの整備など大きな課題や変化が進行していますが、これら様々な課題に対して、ポートフォリオ強化・構造改革・コスト削減・新事業創出などを着実に進めてきました。その結果、上期には期初計画を上回る営業利益を達成、下期も計画を上方修正するまでに「稼ぐ力」がついてきています。

次期中期以降に向けた仕込みも着実に前進しています。いよいよ4月にはゴミからエタノールをつくるバイオリファイナリ―(BR)事業が10分の1スケールで実証試験をスタートすることをはじめ、ペロブスカイト太陽電池や細胞培養ソリューション、複数進行中のまちづくりプロジェクトなど、社会課題の解決に貢献する取り組み、イノベーションも進展しています。

また昨年を振り返る上で欠かせないのが、女子陸上競技部“セキスイフェアリーズ”の活躍です。
新谷仁美選手・卜部蘭選手の東京五輪出場と、創部25年目にして初めてのクイーンズ駅伝での優勝には、皆が元気と勇気をもらいました。
特に駅伝は「優勝」というありたい姿をチーム全員で共有し、そのために一人ひとりが何をなすべきかを考え、力強く一歩踏み出す挑戦の末につかみとった勝利であり、大変誇らしく思っています。

今年は、あと3カ月ある今年度の計画を必ず達成し、今中期計画最終年度である2022年度は次期中期に向けて一気に加速する年にしたいと考えています。
予断を許さない経営環境は続いていますが、この2年近くコロナ禍の中で培ってきた力は本物です。この蓄えた力をもとに、各事業では変化に対応したポートフォリオの強化、聖域なき構造改革、高付加価値製品へのシフトなどにスピード感をもって取り組み、一方で次期中期以降のための仕込みや成長投資なども一段と加速しなければなりません。
挑戦を牽引する次期リーダーの育成にも注力し、それを支える企業風土や制度の改革も推進していきます。
今中期計画「Drive2022」で目指す、次期中期計画そして長期ビジョンに向けての「Drive」を全員で実現したいと思います。

今年は十干十二支では「壬寅(みずのえとら)」です。壬寅の年は、厳しい冬を乗り越え、新しいステージに向かう準備段階にあたる年と言われています。まさに積水化学グループが成し遂げようとしていることを見据えた年であり、全従業員一丸となって突き進んでいきたいと思います。

新たな一年が皆様にとりまして実り多き年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。

以 上