研究開発に対する考え方

積水化学グループの長期ビジョン「Vision 2030」では、「Innovation for the Earth」をビジョンステートメントとして掲げ、レジデンシャル(住まい)、アドバンストライフライン(社会インフラ)、イノベーティブモビリティ(エレクトロニクス/移動体)、ライフサイエンス(健康・医療)の4つのドメインおよびネクストフロンティアにおいて、際立つコア技術を起点にイノベーションを起こし続けることで新領域を創出し、LIFEの基盤を支え“未来につづく安心”の創造を目指していきます。

積水化学グループのイノベーションの源泉 ~26の技術プラットフォーム~

積水化学グループの価値創造の土台となるのは、グループビジョンに掲げた2つの事業領域「住・社会のインフラ創造」「ケミカルソリューション」に関連する26の技術プラットフォーム(TPF)です 。
これらの技術一つひとつを磨き上げると同時に、複数のTPFを組み合わせ、新市場・新領域を開拓する下記のような際立つ製品・サービスを開発しています。

6つの基幹技術 28の技術プラットフォーム

研究開発体制

住宅カンパニー、環境・ライフラインカンパニー、高機能プラスチックスカンパニーの3カンパニーおよびコーポレートに4つの主要研究開発拠点を、また積水メディカル株式会社など主要関係会社にも独自の研究所または研究開発部門を設けています。
カンパニーの研究開発では既存事業の強化およびフロンティアの開拓に直結し、近未来の収益につながる製品開発、生産技術テーマを手掛けています。一方、コーポレートでは独立した研究組織として、技術的なハードルが極めて高く中長期的な時間軸で取り組むべきテーマ、カンパニーをまたぐ業際の橋渡しとなるような大型テーマ、これまで取り組んだことのない新しい事業領域のテーマなどの研究を行っています。

研究開発体制

FUSION

新領域開拓に向けた
全社融合テーマの
創出・構築強化

Techonology Chance Resource

“融合”を経営戦略上のキーワードとし、社内外の技術・機会・リソースの融合による新たな価値創出を図っています。
社内外での融合を促進し、社会課題解決と当社グループの成長に資するイノベーションの創出をさらに推進していきます。

「融合」による開発テーマ例

  • まちづくりプロジェクト
  • タウンエネルギーマネジメント
  • 熱可塑CFRP
  • 屋外用フィルム型太陽電池
  • サーキュラーエコノミーの取り組み
  • 航空機、移動体
  • 細胞培養ソリューション
  • AI/IoT領域等

モノづくり革新に挑む現場力

新製品開発につながる研究開発だけでなく、既存製品の競争力強化にもつながるモノづくり力の強化にも取り組んでいます。
中期経営計画「Drive2022」では、モノづくり力に関連する方針として「現場力とデジタルの融合により働くすべての人が安心して貢献に邁進できる“現場”の実現」を掲げ、重大インシデント発生ゼロ、生産性2倍を目指しています。中期計画では、内部統制、生産技術、そしてICTの3つの取り組みをしています。
内部統制では、品質検査工程のデジタル化による品質改ざん抑止力強化と、予兆型リスク管理の仕組み構築・展開を推進しています。生産技術では、工程の自動化、デジタルによる形式知化、そして現場ICT/IoTを推進する人材の育成をしています。ICTでは、データ基盤の統一によるグローバル標準モデル構築、工場間のデータ連携基盤構築を推進しています。

中期経営計画「Drive2022」