当社グループにおける元従業員の健康障害発生と製品のアスベスト使用状況について(06.2.3)

2006年02月03日

当社グループのアスベスト(石綿)に関する情報につきましては、昨年9月16日付でお知らせしておりますが、その後に判明した事実につきご報告いたします。

1.元従業員の健康障害発生について

当社元従業員で昨年11月に中皮腫と診断され、現在入院加療中の方が1名おられることが、ご本人からの連絡により判明いたしました。 この方は、1990年に定年退職していますが、1956年から1966年までの間勤務していた大阪旭工場(大阪市城東区)において、プラスチック製品を成型するプレス機の緩衝材としてシート状のアスベストを使用していました。当社といたしましては、当時の状況を確認の上、労災申請を行う予定です。
大阪旭工場は、1966年9月に工場を閉鎖、用地も同時期に売却していますが、今後、この方以外の大阪旭工場の元従業員を対象に健康被害等の調査を実施すると共に、当時の作業環境について聞き取り調査を行っていく予定です。
なお、当社グループでは、これまでにこの方以外にアスベスト起因の労災申請を行った例はありません。

2.当社グループにおけるアスベストを含む製品について

当社グループで販売した下記製品にアスベストを含む部品があることが判明いたしましたのでお知らせいたします。

(1) NS継手(ユニオン)のパッキン

用途 HTLP(耐熱性硬質塩ビライニング鋼管)用継手
販売期間 1982年から1992年
石綿の種類 白石綿

(2) UX継手(ユニオン)のパッキン

用途 HTLP(耐熱性硬質塩ビライニング鋼管)用継手
販売期間 1992年から1995年
石綿の種類 白石綿

*上記(1)(2)のパッキンは、アスベストを樹脂で溶融固化したもので通常の使用状態でアスベストが飛散したり溶出することはありません。

(3) プラスチックサッシ製品の付属部材

用途 窓枠取り付け時に使用する断熱材                                  
販売期間 1984年から1998年
石綿の種類 白石綿

* 主にRC構造の建物やブロック構造の建物にプラスチックサッシを取り付ける時に溶接熱で窓枠が変形しないよう溶接用鉄板と窓枠の間に白石綿クロスを断熱材として使用していました。窓枠を取り付けた後は、断熱材がモルタル等で覆われるため空気中に飛散することはありません。また、一般住宅用のプラスチックサッシには、白石綿クロスは使用しておりません。

尚、製品に関する詳しい情報は、生産会社である積水化学北海道(株)ホームページをご参照ください。
https://sekisui-hokkaido.jp/notice/1332678_8293.html

(4) 電気温水器の給水ユニオンパッキン

用途 電気温水器の配管接続部のパッキン                                
販売期間 1972年から2004年
石綿の種類 白石綿

*配管接続部のパッキンは電気温水器内の水に接していますが、固形化されたものであり、水の中に混入することはほとんどありません。また、万一混入したとしても、飲料水中のアスベストの経口摂取に伴う毒性は極めて小さく、健康障害を及ぼすものではありません。

3.アスベスト関連の対応状況について

(1)現在、当社グループにおきましては、アスベスト原材料を使用し、製品または部品を生産する工程はありません。

(2)今後の対応
当社グループでは、アスベストによる健康被害問題に対応するため、今後も従業員、退職者の健康調査を行うとともにアスベストを使用した工場建屋・設備についてはアスベストの除去や代替品への変更を推進してまいります。

以上

本件に関するお問い合わせ先

積水化学工業株式会社
〒105-8450 東京都港区虎ノ門2-10-4 (オークラプレステージタワー)
お客様相談室(東京) TEL:03-6748-6480


修正いたしました。(2019年11月)