強度、高外観と軽量性を併せ持つ自動車内装部品を生産できる「高倍率発泡成形技術」を開発

~非発泡品比30%程度の軽量化を実現可能~

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 積水化学工業株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:髙下 貞二)の100%子会社である積水テクノ成型株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:出原 幹也)は、強度、高外観と軽量性を併せ持つ自動車内装部品を生産できる高倍率発泡成形技術(以下「当技術」)を開発しました。今後、自動車内装部品※1への用途展開を図っていきます。

 樹脂製の自動車内装部品の生産においては、燃費向上を目指した車体軽量化のため、成形の際に、樹脂を薄肉設計された金型内に射出後、金型の中で樹脂を発泡させて強度・剛性を出すことで樹脂量を低減させる発泡成形技術が一部導入されています。
 従来技術では、非発泡品と比べて20%程度の軽量化が限界で、さらに高めようとした場合「必要強度の要求を満足できなくなる」、「表層破泡跡による外観不良の後修正により生産性が低下する」という不具合が生じていました。
 今回開発した当技術により、非発泡品と比べて30%程度※2の軽量化が可能となり、かつ耐衝撃性・剛性等の強度要求を満たし、外観には、発泡品に特有の破泡跡が生じません。
 当技術のキーは、強度、高外観を発現するベース樹脂(ポリプロピレン等)の「独自配合技術」と、高圧ガスを金型内に充填させ破泡を抑制する「独自金型技術」、及び高外観装置の「プロセス技術」の3点で、これらの組み合わせにより、2倍以上に高倍率発泡しても、必要強度、高外観品質を保つことができるようになりました。

 

※1 ドアトリム・ラゲッジ周辺、ドアピラーなど
※2 発泡前肉厚1.3mm ⇒ 発泡後2.6mm(2倍発泡)の場合

 

当技術を使用した製品(2倍発泡)の断面図

当技術を活用できる主な自動車部品「ドアトリム」

当技術を使用した製品(2倍発泡)の断面図

当技術を活用できる主な自動車部品「ドアトリム」

 

 

(ご参考:積水テクノ成型株式会社について)

 社 名

積水テクノ成型株式会社

 事業内容

車輌向け樹脂成形品、物流・環境・建築・土木向け樹脂成形品の製造・販売

 本社所在地

東京都港区西新橋2-6-2 友泉西新橋ビル5階

 工場所在地

(国内)奈良、三重、愛知
(国外)インドネシア1拠点、インド3拠点  *国外は積水化学の子会社

 

 設 立

1962年8月

 代表者

代表取締役社長  出原 幹也

 資本金

2億円(積水化学工業株式会社100%出資)