耐薬品性の高い水溶性フィルムを開発しました

~10月からサンプル出荷を開始し、新たな包装市場を開拓~

 積水化学工業株式会社(社長:根岸修史、以下当社)高機能プラスチックスカンパニー(プレジデント:加藤敬太)は、独自のポリビニルアルコール(PVA)樹脂と配合技術をベースとし、この度「耐薬品性の高い」、「水溶性」のフィルム(以下、本水溶性フィルム)を開発しました。
 本水溶性フィルムを使うことで、取り扱いの注意が必要とされる薬剤を安全で簡便に取り扱うことと包装材廃棄物の削減が可能となります。今後は、10月を目途に準備が整い次第サンプル出荷を開始し、耐薬品性(特にハロゲン系薬剤)に強いという本水溶性フィルムの特長を活かせる消毒や殺菌、農薬・薬剤などの新たな包装材市場の開拓を国内外で図っていきます。

 

製品写真

製品写真(薬剤の包装をイメージ)

 

1.開発の背景

 当社は、グループビジョンにおいて「住・社会のインフラ創造」と「ケミカルソリューション」のフロンティアを開拓することを掲げ、住インフラやライフサイエンス分野などに向けて、お客様の安全・安心に役立つ各種プラスチック製品を提供しています。また、当社は1947年の創業後間もない頃から、セロハンテープなどフィルム製品の製造を開始し、現在、エレクトロニクス向けや、車輌・輸送向け、梱包向け、農業向けなど幅広い分野の高機能フィルム製品に関する知見を有しています。
 一方、2009年7月に米セラニーズ社から、合わせガラス用中間膜の原料安定確保を目的にPVA樹脂事業を買収して同事業を開始。2011年10月から、「SELVOL(セルボール)」ブランドとして中間膜原料用途以外の販売拡大に注力してきました。

 

2.今後の事業展開

 2015年度中の製品発売を目標に製品化を進めています。販売は当社高機能プラスチックスカンパニーとグループ会社の積水フィルム株式会社(社長:井上健)が主に担当し、国内外で市場開拓を進めます。